お散歩日和

身近な自然観察や感じたこと等。たまに遠出も。

サボテンの トゲの秘密は マルチです

2022/6/7

 

近所のお宅の玄関わきにあったサボテンの花

 

サボテンのつぼみ

昨年はこの状態から開かずにしぼんでしまって
さらに横に倒れた状態に。

 

サボテン 倒れた…


可愛そうな姿がいつも気になっていました。

今年の春先にふと見ると
何とつぼみのような膨らみが4つも。

 

サボテンのつぼみ復活

相変わらず倒れた状態のままだったので
常に見守り応援していたら
少しずつ花弁らしきものが見えて
ついに開き始めたのです!

サボテンの花咲いた~!

パチパチパチパチ~!!


よく頑張った!すごいぞ、サボテンさん!
見た途端にとっても元気をもらえました。

このサボテンは、コリファンタ属という
米原産の種類のようですが、似たような種類が多く
定かではありません。

 

バラのトゲは茎の組織の一部ですが
サボテンのトゲは葉の基部にある
托葉たくようというものが変化したものだそうです。

 

動物などから食べられないように
守っているのはもちろん、他にも
沢山の役割がありました。

 

水分補給

砂漠などの水分が少ないところで生きるので
水分の蒸発を抑えるため葉がありません。
茎の中にある貯水組織に
トゲから水分を吸収して茎に取り込む役割

 

温度調節(高山地のサボテン)

全身を覆い紫外線や温度変化から守る役割

 

繁殖(砂漠に自生する種のサボテン)

動物に付着して、落ちたところで根を張っていく
色々な所で繁殖する役割

 

と様々な役割をしてなくてはならないものでした。

 

面白いと思ったのは、光合成の仕方でした。

 

葉のある植物は、昼間に葉の裏にある気孔を開き
二酸化炭素を取り込みますが、
サボテンは茎が気温の低い夜に気孔を開き
二酸化炭素を取り込んで
リンゴ酸の物質に変換して貯蔵するそうです。


そして昼になると気孔は閉じたまま
リンゴ酸から二酸化炭素を取り出して
光合成を行うのだそうです。

 

砂漠の植物などはこの方法で光合成をするそうで
まるで化学の実験のようで、ビックリです。

 

サボテンの水の少ない環境での対応能力と
再生能力から環境問題のヒントにしようと
研究されている所もあって
期待されます。

これからサボテンが更なる役割を広げるかもしれません。

 

サボテンの花